株式会社 風

農地が余っていない帯広市のような地域では、たとえ離農する人が出て農地に空きが出ても、既存の農家が優先的に買う権利を持っていて、新規就農者に当たることはほとんどないそうです。

地形や土が悪くて誰も欲しがらないような土地であれば、新規就農者に当たる可能性はあるようですが、それをやってしまうと「この地域では新規に入ってきた人にあんなひどい土地を与えている」と、評判が悪くなるので、やはりそういうことにもなり難いらしのです。

したがって、新規就農者は個人的に農家の方と仲良くなり、個人的に農地を売ってもらうか貸してもらうかするのが定石なのだとか。

しかし、農地の取引には農業委員会の承認が必要なので、農業委員会や地域の農家の方々が反対すれば、農地の売買はできたとしても名義を変更することができなくなります。
つまり、農地の取引相手だけではなく、自分が就農を希望する地域の人々皆に受け入れられなければなりません。

地域の農家の人と仲良くなるにはどうすればいいのでしょうか?

ある農家の方が、その秘訣を教えてくれました。

  • 就農研修期間中に、運動会やお祭りなどの地域の活動に積極的に参加する
  • 農家の人々の集まりで何か役を引き受ける
  • 子供を作る

農村地域では、無条件に若者は歓迎され、小さい子を連れているとそれだけでかなりの戦力になる(場合もある)のだそうです。

上記以外でも、ボランティアやアルバイトで農家の方の作業を手伝う機会を作ったり、サラリーマンからの転身者であれば、サラリーマン時代に身につけたスキルで農家の方を「見返りなし」で助ける、なんて言うのも仲良くなる方法としては良いかも知れません。
しかし、いずれにしても、純粋に農家の方や農業に興味を持ち、誠実に接しなければならないことは、言うまでもないでしょう。