「マーケティングはいつやれば効果的なの?」
と聞かれたら、私ならほとんどの場合「今すぐやってください」と答えます。
しかしながら、実はタイミングによって反応が異なる場合があります。
それは、
- 制度モノ
- 季節モノ
- 時間帯モノ
- アクシデントモノ
です。
制度モノ
たとえば、この春のETCのように、売り手や買い手以外が決めるルールによってニーズやウォンツが喚起される商品のことです。
地デジチューナーや地デジ対応のテレビの市場も2011年7月24日の直前に駆け込み需要があるでしょう。なんだかんだいって、地デジが入らない地域もまだ多いですし、特に地方都市では切り替えはこれからです。ちなみに、我が家も地デジが入りません。テレビは地デジ対応ですが(柏に住んでいた時は地デジが映りました)。
たとえば、地デジ関連商品の駆け込み需要にあやかろうと思ったら、期限が近づくまでは、「ギリギリまで買うな」と言うメッセージを流し、直前(2カ月ぐらい前?)に「地デジチューナー/地デジ対応テレビを買うならここを見ろ!」という消費者に対するアドバイス的な広告を出すのが良いのではないかと思います。
季節モノ
スキー用品のように特定の季節にしか使わないモノや果物のようにある季節でしか手に入らないモノのことです。
旅行も売り方次第ではありますが、季節モノと言っていいでしょう。
この間の日食もこの仲間ですね。
時間帯モノ
特定の時間帯で需要が増える商品のこと。
たとえば、スーパーの食料品なんかは、商品ごとに売れる時間帯と言うのが違うはずです。それに合わせて広告なりPOPなりを作ると良いでしょう。
ちなみに、テレビショッピングは、夜中の12時頃にピークがあるのだとか(詳細は知りません)。
アクシデントモノ
自動車保険や生命保険のようにいつ需要が膨らむのか判断が難しい商品のことです。
多くの場合、身近な人が事故に会ったり、病気をしたりしたときに、「私も・・・」となるものだと思うのですが、売る側は予測できませんので、それに合わせてマーケティングするのも不可能です。
何かの本に書いてあったのですが、「最近、空き巣が増えてます」というビラを頻繁に配って、さらに門の横にたばこの吸い殻をたくさん捨てて置いてから、防犯機器を訪問販売する、なんて言うこともできなくはないですけど。
その他
他にも、タイミングとはちょっと違いますが、ある状態になっていると買いやすい、と言う場合もあります。
それは、「シチュエーションモノ」です。
たとえば、デパートなどのように、光が多くて「ハイ」な状態になっている場所では、衝動買いをおこしやすいです。
逆に明かりを落として落ち着いた雰囲気にすると、長居したくなるので「もう一杯いかが?」というのがやりやすくなります。
お酒の場合は、どんな店でも飲みすぎるとハイにりますが、逆に益々飲んでしまいますね。
ポイント
タイミングに依存する商品は、闇雲にやるのではなく、お客さんの意識の上に登りやすくなってきたタイミングを見計らってメッセージを送ると、効率が良くなるはずです。