株式会社 風

実は、営業に行って最初に
「何でうちの会社を知ってるんですか?」
「何で私を呼んだんですか?」
と質問をするためには、周到な(と言っても簡単ですが)お膳立てが必要です。

それは、アポ取りの電話で、お客さんの方から「来てください」と言わせることです。
つまり、「お客さんが呼んだからこちらが出向く」と言うシチュエーションを作ることで冒頭の質問につなげることができるのです。

お客さんから見ると「私が頼んだから会いに来てくれる」、そして「私が頼んだのだから、私が要件をちゃんと考えなければならない」となります。
それまで、特別な興味もなく問い合わせをしていたとしても、その段階で「呼んだ時に話すこと」を考えざるを得なくなります。

そして、その後の打ち合わせで「なぜ呼んだんですか?」という営業マンの問いかけに対して、たとえその場しのぎの思い付きだったとしても、「呼んだ理由を回答する」ことで、「その理由が真実」になります

ここで大切なのは、「客が営業マンに対して呼んだ理由を話すこと」ではなく、「客が営業マンを呼んだ理由を話すことで、自分自身に刷り込んでしまうこと」なのです。

そして、アポ取りの電話で一番やってはいけない問いかけは、
「ぜひ一度お伺いして、サービス説明などさせていただきたいのですが、いかがでしょうか?」です。

返事が「良いですよ」だとしても、相手は受け身になっているので、打ち合わせでもこちらの話を聞きに来るだけです。

それでは冒頭の質問につながりませんし、基本的に「受け身の人はやる気なし」です。
「会社案内させてください。サービス説明させてください。」と必死にしゃべった挙句に「うちでは必要ないなぁ」が待っているだけ。

正しい問いかけは、「お伺いした方がよろしいですか?」です。

返事が「お願いします。」であれば、相手が「来てほしいとお願いした」ことになるので、訪問時に冒頭の質問につなげることができます。
そして、圧倒的に顧客獲得の可能性は高まります!

営業前の鉄則
「営業は相手に頼まれてから行け!」

覚えておきましょう。

補足

アポ取りの電話をテレマーケティングという場合もありますが、基本的に一対一の会話なので効率は悪いです。なので、私は「マーケティングというよりは営業の一部だろう」と思っています。