株式会社 風

企業は年または半年単位で予算計画・修正を行います。
予算に関しては、多くの会社は大体期末の2~3か月前ぐらいに検討しているようです。

DM出して、アポ取って、担当者と信頼関係作って、サービスを理解してもらって、場合によってはNDA結んで、お客さんの情報を聞き出して、サービスを提案して、決裁者を説得して、契約書作成して、契約して、なんてことをしていると、2、3か月は簡単に過ぎてしまいます。
カレンダー

特に、見積金額のチェックに資材部門が絡んでくるような会社だと、そっち(資材)の都合で待たされることがあるので要注意です。

私の経験では、金額が小さくても、アポから業務開始まで最短で2ヶ月です。DMを出すところからだと、最短でも3ヶ月。
普通は、DMから契約まで5~6ヶ月かかります。

なので、3月決算の会社なら、10月か11月にはDMを出さないと間に合わないと思っておいた方が良いです。

次の期に間に合わなくても、次々期に入れればいいや、と思っているのであれば、タイミングを気にする必要はないのですが。
半年待ちたくなければ、タイミングを見計らってマーケティングをしましょう。

余談ですが、企業と言うのは、「一見話が順調に進んでいるように見えても実は社内の意見が一致していない」何て言うことはザラです。
そして、予算策定の時期に間に合わなくなると、規模が小さくなったり、最悪話が無くなったりします。

こっちはかなりエネルギーも時間もつぎ込んで提案しているのにも関わらず、お客さんは、「予算が通らなかったので、今回の話はなかったことに」なんて平気で言います。

「この間までは、『説得するから大丈夫』って言ってたじゃないか!」なんて、正直腹が立つこともありますが、そんなときにも自分のせいにして、成長しちゃいましょう。

待たされないために

お客さんとなる会社の契約までのステップを細かく聞いて、今どのあたりにいる、最短でいつごろ契約を結べる、最悪だといつごろになる、と言うのをお客さんと確認しながら打ち合わせを進めると良いです。

その中で、場合によっては、いったん話を打ち切ったり、他のお客さんを優先させる、ということも考えた方が良いでしょう。

「マーケティングはいつやれば効果的なの?」
と聞かれたら、私ならほとんどの場合「今すぐやってください」と答えます。

しかしながら、実はタイミングによって反応が異なる場合があります。
それは、

  • 制度モノ
  • 季節モノ
  • 時間帯モノ
  • アクシデントモノ

です。

制度モノ

たとえば、この春のETCのように、売り手や買い手以外が決めるルールによってニーズやウォンツが喚起される商品のことです。

地デジチューナーや地デジ対応のテレビの市場も2011年7月24日の直前に駆け込み需要があるでしょう。なんだかんだいって、地デジが入らない地域もまだ多いですし、特に地方都市では切り替えはこれからです。ちなみに、我が家も地デジが入りません。テレビは地デジ対応ですが(柏に住んでいた時は地デジが映りました)。
地デジ
たとえば、地デジ関連商品の駆け込み需要にあやかろうと思ったら、期限が近づくまでは、「ギリギリまで買うな」と言うメッセージを流し、直前(2カ月ぐらい前?)に「地デジチューナー/地デジ対応テレビを買うならここを見ろ!」という消費者に対するアドバイス的な広告を出すのが良いのではないかと思います。

季節モノ

スキー用品のように特定の季節にしか使わないモノや果物のようにある季節でしか手に入らないモノのことです。

旅行も売り方次第ではありますが、季節モノと言っていいでしょう。
南国に行きたい

この間の日食もこの仲間ですね。

時間帯モノ

特定の時間帯で需要が増える商品のこと。
たとえば、スーパーの食料品なんかは、商品ごとに売れる時間帯と言うのが違うはずです。それに合わせて広告なりPOPなりを作ると良いでしょう。

ちなみに、テレビショッピングは、夜中の12時頃にピークがあるのだとか(詳細は知りません)。

アクシデントモノ

自動車保険や生命保険のようにいつ需要が膨らむのか判断が難しい商品のことです。
多くの場合、身近な人が事故に会ったり、病気をしたりしたときに、「私も・・・」となるものだと思うのですが、売る側は予測できませんので、それに合わせてマーケティングするのも不可能です。

何かの本に書いてあったのですが、「最近、空き巣が増えてます」というビラを頻繁に配って、さらに門の横にたばこの吸い殻をたくさん捨てて置いてから、防犯機器を訪問販売する、なんて言うこともできなくはないですけど。

その他

他にも、タイミングとはちょっと違いますが、ある状態になっていると買いやすい、と言う場合もあります。

それは、「シチュエーションモノ」です。
たとえば、デパートなどのように、光が多くて「ハイ」な状態になっている場所では、衝動買いをおこしやすいです。
買い物

逆に明かりを落として落ち着いた雰囲気にすると、長居したくなるので「もう一杯いかが?」というのがやりやすくなります。

お酒の場合は、どんな店でも飲みすぎるとハイにりますが、逆に益々飲んでしまいますね。

ポイント

タイミングに依存する商品は、闇雲にやるのではなく、お客さんの意識の上に登りやすくなってきたタイミングを見計らってメッセージを送ると、効率が良くなるはずです。