DMが届いていても、「相手はDMを読んでいる」と思って、いきなり、
「そんなサービスいかがですか?」なんて聞いてはいけません。
たとえ読んでいたとしても、相手が正しく理解しているかどうかは分かったものではないので、意味のある回答は得られません。
必ずサービスの特徴を簡単に説明して、必要かどうかを聞いてください。
「**という特徴がある**というサービスなんですが、御社には必要でしょうか?」
という感じで。
相手が「必要です」と答えたら超ラッキー!
そもそも、DMに反応がなかったから電話しているので、多くの場合「必要ありません」と答えます。その場合、こちらとしては、「見込顧客リストから削除すべきかどうかを知りたい」ので、
「将来的にも必要はありませんか?」
と聞きます。
将来的にも必要がないのであれば、躊躇せず見込顧客リストから削除してください。
「今はいらないけど、もしかしたら将来必要になるかもしれない」
という答えには、
「では、次はいつごろご連絡差し上げればよいでしょうか?」
と聞いてください。
私の経験では、「3ヶ月後」とか「連休明け」とか普通に回答してくれます。
で、お礼を言って切ります。
簡単そうですが、これが非常に体力を消耗します
どんなにシミュレーションをしても、予想外の質問をしてくるお客さんは当たり前にいらっしゃいますし、そのときにドギマギしてはいけないので、内心焦りながらも平静を装って・・・、なかなか大変です。
態度が悪い人に対しては、話半ばでも電話を切る勇気も必要でしょう。
最初から自分で電話をかけて、「相手の態度が悪い」ということは今までに一度もなかったですが。
以前、会社の事務の人に電話をお願いしていた際に、その人から、
「**の**さんに電話をかけてください。話を聞きたい、と言っているので。」
と言うので電話をかけてみたら、相手がメチャメチャ高飛車で、
「何してくれるの?何ができるの?」
と、あまりに不愉快な態度だったので、早々に電話を切ったことがあります。
電話がどうこうの前に、対等な立場で話をできない人は、客にしてはいけません。
そんな人は、速攻で顧客リストから削除です。
おそらく、電話をかけた事務の人は、
「担当の者から電話させるので、話を聞いてもらえないでしょうか?」
というような、「お願い」をしてしまったのではないかと思われます。
教育が足りませんでした。
受付の人のディフェンスをくぐりぬけて本人につながりましたか?
お疲れ様です。
しかし、ようやくここからが本番です。
あなたなら、まず最初に何と切り出しますか?
「先日、**の資料を**様宛に送付させていただいたのですが、読んでいただけましたでしょうか?」
ですか?
こんな質問をしたくなるお気持ちは分かります。
しかし、じつは、この質問は禁句です。
なぜなら、
「読んでません」という否定的な回答が返ってくる確率が非常に高いからです。
あなたが逆の立場になった場合を想像してみてください。内容のことを聞かれるのは面倒なので、読んでいても「読んでません」と答えたくなりますよね?
電話に限らず、いつでもそうなのですが、否定的な言葉を使わせてしまうと、お客様自身が自分で発した言葉から影響を受け、否定的な態度に変わってしまいます。
そういうことなので、否定的な回答が返ってくることが分かり切った質問は避けなければなりません。
売り込まれると思って身を固くしている相手に、まず最初に話す言葉は、
「資料は届いていますでしょうか?」
です。
簡単な質問から入ります。考えるまでもなく答えられます。
届いていればYes届いていなければNoです。
別段嘘をつく理由もないので、みなさん正直に答えてくれます。万が一届いていなければ、送り先を確認して再送の許可をいただきましょう。
教訓
(できるだけ)相手にNoと言わせない。
会ったこともない人に営業の電話をかけるのは、メチャメチャ体力を消耗します。
しかも、本人にはなかなかつながらない。
「直接電話して聞いちゃえ!」
は良いのですが、実は、ここでもやはり「受付の人」が立ちはだかるのです。
「受付の人」をかわす!
何と言えば、目当ての方につながりやすいか、というと、たとえば、
「先日、送付させていただいた資料が届いているかどうかを確認させていただきたいのですが」
と言う風に、飛び込み営業ではないんです、という匂いを漂わせないといけません。
ここで、「パンフレット」なんて言う言葉を使うと、営業のにおいがするので、受付の人は、
「***という会社の***さんという方から、お電話です。営業みたいなんですけど、お断りしておきましょうか?」
という対応をしてしまいます。
もし、受付の人が、
「どのような資料でしょうか?」
と、質問してきたら、
「***という課題を解決するための資料なんですが・・・」
など、ここでも「サービス」とか「商品」といった言葉は使わないほうが良いと思います。
そして、受付の方には分からない専門用語を使うのも効果的です。
これにより、「直接話さないと分からないよ」というメッセージを伝えます。
すると、「***の営業みたいです」という感じに簡単に説明できないので、仕方なく本人が電話口に現れます。
もちろん、相手は経営幹部なので、本当に会議中だったり外出中のことも多いです。物理的につながりにくいのはどうしようもないので、そういうときは根気よく電話しましょう。
受付の人をすり抜ける話し方のポイント
- 「飛び込みではない」ことを暗に伝える
- 商品、サービスという言葉は使わない
- 受け付けの人は分からない専門用語を使う
です。
DMの一生
DMとはダイレクトメールのこと。
- 宛名の住所に届けられる
- 秘書にスクリーニングされる
- ターゲットにリーチ
- 開封される
- 見られる(興味を引く)
- 読まれる(つい引き込まれる)
- さらに読まれる(共感する)
- 納得される
- (熟成される)
- 担当者に回される
- (熟成される)
- 問い合わせに使われる
が、DMの一生です。
DMに全く反応がない時は?
反応がない時は、止まっている箇所を予測して修正しなければなりません。
マーケティングは掛け算
なので、一か所で躓いていたら、それで反応はゼロになります。
実は、「反応:ゼロ」を「反応:1」にするのが一番難易度が高いです。
なぜなら、どこを直せばいいのかが分かりにくいからです。
いったん反応が得られれば、反応してくれたお客様にDMの評価を聞けますし、少しずつ修正していけば自然と反応率は上がっていきます。
それでも、どうしても反応が得られない時は、もうお客様に電話して聞いてみちゃいましょう。
以前、DMの後に電話した時は、
- 資料は手元に届いている
- 資料には目を通した
という人がほとんど、ということが分かりました。
DMはちゃんと働いていたんですね。ダメだったのは、サービス自身でした。
しかしながら、知らない人に営業の電話をするのは、かなり体力を消耗します。
私は、一日3人が限界でした。