受付の人のディフェンスをくぐりぬけて本人につながりましたか?
お疲れ様です。
しかし、ようやくここからが本番です。
あなたなら、まず最初に何と切り出しますか?
「先日、**の資料を**様宛に送付させていただいたのですが、読んでいただけましたでしょうか?」
ですか?
こんな質問をしたくなるお気持ちは分かります。
しかし、じつは、この質問は禁句です。
なぜなら、
「読んでません」という否定的な回答が返ってくる確率が非常に高いからです。
あなたが逆の立場になった場合を想像してみてください。内容のことを聞かれるのは面倒なので、読んでいても「読んでません」と答えたくなりますよね?
電話に限らず、いつでもそうなのですが、否定的な言葉を使わせてしまうと、お客様自身が自分で発した言葉から影響を受け、否定的な態度に変わってしまいます。
そういうことなので、否定的な回答が返ってくることが分かり切った質問は避けなければなりません。
売り込まれると思って身を固くしている相手に、まず最初に話す言葉は、
「資料は届いていますでしょうか?」
です。
簡単な質問から入ります。考えるまでもなく答えられます。
届いていればYes届いていなければNoです。
別段嘘をつく理由もないので、みなさん正直に答えてくれます。万が一届いていなければ、送り先を確認して再送の許可をいただきましょう。
教訓
(できるだけ)相手にNoと言わせない。
会ったこともない人に営業の電話をかけるのは、メチャメチャ体力を消耗します。
しかも、本人にはなかなかつながらない。
「直接電話して聞いちゃえ!」
は良いのですが、実は、ここでもやはり「受付の人」が立ちはだかるのです。
「受付の人」をかわす!
何と言えば、目当ての方につながりやすいか、というと、たとえば、
「先日、送付させていただいた資料が届いているかどうかを確認させていただきたいのですが」
と言う風に、飛び込み営業ではないんです、という匂いを漂わせないといけません。
ここで、「パンフレット」なんて言う言葉を使うと、営業のにおいがするので、受付の人は、
「***という会社の***さんという方から、お電話です。営業みたいなんですけど、お断りしておきましょうか?」
という対応をしてしまいます。
もし、受付の人が、
「どのような資料でしょうか?」
と、質問してきたら、
「***という課題を解決するための資料なんですが・・・」
など、ここでも「サービス」とか「商品」といった言葉は使わないほうが良いと思います。
そして、受付の方には分からない専門用語を使うのも効果的です。
これにより、「直接話さないと分からないよ」というメッセージを伝えます。
すると、「***の営業みたいです」という感じに簡単に説明できないので、仕方なく本人が電話口に現れます。
もちろん、相手は経営幹部なので、本当に会議中だったり外出中のことも多いです。物理的につながりにくいのはどうしようもないので、そういうときは根気よく電話しましょう。
受付の人をすり抜ける話し方のポイント
- 「飛び込みではない」ことを暗に伝える
- 商品、サービスという言葉は使わない
- 受け付けの人は分からない専門用語を使う
です。
DMの一生
DMとはダイレクトメールのこと。
- 宛名の住所に届けられる
- 秘書にスクリーニングされる
- ターゲットにリーチ
- 開封される
- 見られる(興味を引く)
- 読まれる(つい引き込まれる)
- さらに読まれる(共感する)
- 納得される
- (熟成される)
- 担当者に回される
- (熟成される)
- 問い合わせに使われる
が、DMの一生です。
DMに全く反応がない時は?
反応がない時は、止まっている箇所を予測して修正しなければなりません。
マーケティングは掛け算
なので、一か所で躓いていたら、それで反応はゼロになります。
実は、「反応:ゼロ」を「反応:1」にするのが一番難易度が高いです。
なぜなら、どこを直せばいいのかが分かりにくいからです。
いったん反応が得られれば、反応してくれたお客様にDMの評価を聞けますし、少しずつ修正していけば自然と反応率は上がっていきます。
それでも、どうしても反応が得られない時は、もうお客様に電話して聞いてみちゃいましょう。
以前、DMの後に電話した時は、
- 資料は手元に届いている
- 資料には目を通した
という人がほとんど、ということが分かりました。
DMはちゃんと働いていたんですね。ダメだったのは、サービス自身でした。
しかしながら、知らない人に営業の電話をするのは、かなり体力を消耗します。
私は、一日3人が限界でした。
DMの一生
DMとはダイレクトメールのこと。
- 宛名の住所に届けられる
- 秘書にスクリーニングされる
- ターゲットにリーチ
- 開封される
- 見られる(興味を引く)
- 読まれる(つい引き込まれる)
- さらに読まれる(共感する)
- 納得される
- (熟成される)
- 担当者に回される
- (熟成される)
- 問い合わせに使われる
が、DMの一生です。
DMは顧客のもとで熟成される
DMには熟成期間があります。
熟成といっても、DMの内容が変化するわけではありません。
変化するのは、お客様の状況です。
熟成のタイミングは2回あるだろうと思われます。
一つは、
「社長がしばらく熟成させて、タイミングをはかって担当者に回す」
というもの。
もう一つは、
「担当者がしばらく熟成させて、必要なタイミングで問い合わせる」
という場合です。
一つ目は、多くの場合、「次に担当者に会う機会まで」になると思いますので、それほど長くはならないでしょう。
ところが、二つ目は、
「新製品リリース」
とか、
「トラブルが発生」
といったことがトリガーになる場合があるので、いつになるかはわかりません。おそらく、そのまま永遠に忘れられてしまうDMも数多くあると思われます。
私がかかわっていたサービスでは、最長半年まで熟成されていた経験があります。
この時の熟成の理由は聞かなかったのでわかりませんが、想像するに
「忙しくて忘れていたのを上記のような何らかのきっかけで思い出した」
のだと思います。
初めから「半年後に連絡しよう」と思う人はいないでしょう。たぶん。
平均的には、DMを出してから問い合わせがあるまで、2~3週間でした。
どのぐらいの時間で担当者にたどり着き、どのぐらいの時間で担当者が問い合わせをしてくるのかは、初めのうちは予想がつきません。
DMを出したら、のんびり待ちましょう。
と、言いたいところですが、そのまま永遠の熟成に入ってしまっては意味がないので、電話をかけて思い出させてあげるのが良いと思います。
DMの一生
DMとはダイレクトメールのこと。
- 宛名の住所に届けられる
- 秘書にスクリーニングされる
- ターゲットにリーチ
- 開封される
- 見られる(興味を引く)
- 読まれる(つい引き込まれる)
- さらに読まれる(共感する)
- 納得される
- (熟成される)
- 担当者に回される
- (熟成される)
- 問い合わせに使われる
が、DMの一生です。
DMには読み手にアクションを起こさせるメッセージを!
まず、キャッチコピーで文字通りキャッチすると・・・
客:「えっ、マジで?」
すぐ疑問に答えてあげる。
客:「なるほどね。」「でもさ、・・・」
の疑問にも先回りして答えてあげる。
客:「なるほどね。」「メリットは分かったけど、私には・・・」
商品を『自分のもの』と感じさせて欲求を駆り立てる。
客:「うーん。ちょっと欲しくなってきた。」「でも、ホントにそんなにいいことあるのかなぁ?」
効果を保証してあげる。
満足いかなかったらお金は返す、とか。
客:「そこまで言うなら信じていいか。」「でも、いくらなんだ?」
明朗価格で、価格妥当性をアピール。
客:「値段はこんなもんか。このDMの言う通りなら高くもないか。」「でも、私に使いこなせるかなぁ?」
手軽に使える、もしくは難しければサポートするというメッセージを伝える。
客:「私でも使えそうだ。」「でも、周りが何て言うか・・・」
言い訳を用意してあげる。
安全、環境、リスクあたりをキーワードにして。
顧客が消費者なら健康や家族との楽しみ方などで、家族を巻き込めるメッセージも良いでしょう。
客:「うん、問い合わせてみよう。」「でも、まあ、後でいいか・・・」
今すぐ行動しないと間に合わない、と言うメッセージで背中を押してあげる。
「**人限定」とか、今なら「**もプレゼント」とか。
限定やプレゼントを使う場合は、その理由もお忘れなく。
客:「え、じゃあ、すぐ問い合わせなきゃ」「でもどうやって?」
何をすればいいか分かりやすく書く。コンタクト方法は多いほうがいいらしいです。
私は、FAXと電話とメールアドレスをいつも使っているけど、電話かメールでの問い合わせがほとんどでした。
と、こんなストーリーを考えながら、「アクションを起こさせるためのメッセージ」を考えます。
順番はともかくとしても、上のすべての要素は網羅しておいたほうが良いと思います。
DMの一生
DMとはダイレクトメールのこと。
- 宛名の住所に届けられる
- 秘書にスクリーニングされる
- ターゲットにリーチ
- 開封される
- 見られる(興味を引く)
- 読まれる(つい引き込まれる)
- さらに読まれる(共感する)
- 納得される
- (熟成される)
- 担当者に回される
- (熟成される)
- 問い合わせに使われる
が、DMの一生です。
キャッチコピーは次の一行を読んでもらうためにある!
DMのメッセージ、特に前半部分は、唯、次の行を読んでもらうために作ります。
多くの場合、キャッチコピー的な文言をページの一番上に大きな文字で目立つように入れます。
そして、その文章の役割は、主に
- 「お、俺のことだ!」
- 「うそぉ!マジで?」
- 「読まないと損するかも!」
と思わせて、次の行を読ませることです。
DMの良いところは「客を選べること」ですが、基本通りに社長または経営幹部に送っているのであれば、「***な経営者の皆様へ」と書けば、「む、俺のことか?」と思ってくれます。
ここで他人事と思われたら、その次の行は読んでくれません。そして、ゴミ箱に行きになり、あっという間にDMの一生は終了します。
また、自分で試したわけではありませんが、「損してますよ」というメッセージは、「得しますよ」よりもパワーが強い、と言われています。ただし、「損してますよ」はあまり使いすぎるとブランド価値を下げる可能性があるので注意が必要、なのだそうです。
ここで、キャッチコピーの(あくまで私視点の)失敗例を一つ
(せっかくDMを送っていただいたのにすみません。)
私の目の前に自動車保険の「お見積り書在中」のDMがあります。中にはパンフレットが入っていて、表紙に大きく
「あなたにぴったりの自動車保険、見つかりましたか?」
と書かれています。パンフレットを手に取った時、一番初めに目に入ってくるメッセージです。
いわゆる「キャッチコピー」です。
それを読んだ私が何を思ったかと言うと、
「いい保険が見つかってないから見積もり頼んだんじゃい!」
です。もう、ゴミ箱に放り込みたくなります。
もし、このメッセージが、
「まだ契約してはいけません!選ぶ前に必ず読んでください!『保険選びの3つの落とし穴』」
だったら、どうでしょう?私なら、迷わず中身を読みます。
そして、『保険選びの3つの落とし穴』で教育して自分のサービスに誘導すれば、もしかしたら私も契約しちゃっていたかもしれません。
「そんな冊子作れない」と思う方もいらっしゃると思いますが、このDMを送ってきている人は、「自動車保険のプロ」なんですから、簡単なはずです。
この二つのメッセージの決定的な違いは何かと言うと、それは、「立場」です。
失敗メッセージは、
「売りたい人 vs お客さん候補」
となっているのに対して、良いメッセージは、
「教えてあげる人 with 教えてもらいたい人」
となっています。営業DMもメッセージ次第でお客様の味方に大変身です。
さらに、このDMには封筒に
「自動車保険、何で選びますか?」
というメッセージが書いてありました。
このメッセージに対して、
「え、何で選べばいいんだ?中にアドバイスが書いてあるのか?」
と思ってくれる方がいて、封を開けたとします。そこに、
「あなたにぴったりの自動車保険、見つかりましたか?」
です。
「自動車保険をどうやって選べばいいのか知りたい」と思って開けてるのに、さらに別の質問を投げかけられたら、私でなくても捨てたくなると思います。
そこで教訓
キャッチコピーを読んでも続きを読む気にならなければ、その後にどんなにすばらしい商品説明が書いてあっても、誰も見てくれません。
と、いうことはその時点で「売り上げゼロ決定」です。
「マーケティングは掛け算」なのです。
DMの一生
DMとはダイレクトメールのこと。
- 宛名の住所に届けられる
- 秘書にスクリーニングされる
- ターゲットにリーチ
- 開封される
- 見られる(興味を引く)
- 読まれる(つい引き込まれる)
- さらに読まれる(共感する)
- 納得される
- (熟成される)
- 担当者に回される
- (熟成される)
- 問い合わせに使われる
が、DMの一生です。
熱が冷めないうちにメッセージを見せる
封筒を開けようとしているときには、ほとんどのお客様は中身を読む気になっています。
その気持ちが冷めないうちに、こちらから先制攻撃をして、「読む気」をさらにアップしてもらわなければなりません。
それまでに、読み手の感情を刺激するメッセージを届けることができなければ、読む気が冷めてゴミ箱行きです。
そのため、封筒を開けて中身を取り出したときに一番上に「あいさつ文」、その下が「一番読ませたいメッセージを書いた紙」になるように封入します。
そして、「一番読ませたいメッセージを書いた紙」は、紙質を変えるなどにより、一番目立つようにしておきます。
あいさつ文も大抵は読まれずゴミ箱行きですが、一応、礼儀ですのでちゃんと書いて入れておきます。
会社案内も一応は入れたほうが良いと思いますが、基本的には「おまけ」です。多くのお客様は、あなたの会社になんて興味ありません。お客様が知りたいのは「自分にどんな得があるのか?」です。
これは、どういうことかと言うと、「会社のブランドや知名度がなくてもDMは有効である」ということです。
以前、DMでマーケティングを行っていた時、全く世に知られていない会社でしたが、ちゃんと問い合わせはありました。
「DMなんて送ったら迷惑なのでは?」と思われている方もいらっしゃると思うのですが、ちゃんと真面目に作ったDMであれば、迷惑がられることはありません。私は、何十枚も紙を使って、捨てるのが結構手間なDMを使っていましたが、電話をかけても嫌がる素振りを見せた人はいませんでした。それどころか、「こんな資料をいただいて」とありがたがっている方もいたぐらいです。
頑張って作れば、DMは喜ばれます。怖がらずにやってみましょう。
DMの一生
DMとはダイレクトメールのこと。
- 宛名の住所に届けられる
- 秘書にスクリーニングされる
- ターゲットにリーチ
- 開封される
- 見られる(興味を引く)
- 読まれる(つい引き込まれる)
- さらに読まれる(共感する)
- 納得される
- (熟成される)
- 担当者に回される
- (熟成される)
- 問い合わせに使われる
が、DMの一生です。
会社の門番をすり抜けろ!
BtoBのダイレクトメールというのは、
「宛名が書いてあれば必ずその人に届くと思ったら大間違い」
です。
そして、それを阻んでいる唯一最強の難関は、「秘書」。
「会社の門番である『秘書』をどうすり抜けるか」
が最重要課題です。
秘書は、社長宛のダイレクトメールはスクリーニングして営業臭いものはゴミ箱に放り込む、という習性をもっています。
そこで、社長様にDMを届け、開封していただくには、
- 一目で営業とわからない⇒秘書の方:大切なお手紙かと思いました~。
- 社長が中身を読む理由を作る⇒秘書の方:私では判断いたしかねますので、内容のご確認をお願いいたします~。
- ゴミ箱に放り込むには惜しい⇒秘書の方:む、使えそうなものが入っている予感が!社長をまきこんで開けてみよう!
- そのままではゴミ箱に入れられない⇒秘書の方:分別が必要だわ。せっかく開けたし中身は社長に渡しとこう。
などの工夫が必要です。
私は、上の1の目的で「親展」ハンコを使ったことがあります。が、効果は不明。だいたい、個人向けDMでも「親展」はよく見かけるし、たぶん効果はなかったのではないかと思われます。
私が活用して「使える」と思ったのは、上の2が目的の「封筒にメッセージを書く」です。
元々の封筒には会社名しか書いていなかったので、そのままだと、
秘書:「***という会社から、何やら封筒が届いてますが、この会社知ってます?」
社長:「知らない、捨てていいよ。」
となるのが落ちです。
初めは「***でお困りの方は、是非お読みください」的なメッセージを入れました。効果はあったのかもしれません。が、これでは効果の程がわかりませんでした。
試行錯誤の末、最終的に落ち着いたのが
「資源の無駄を減らすため、今後こういった資料が不要な方は同梱のFAX用紙にチェックを入れて返信ください。」
と、いうようなメッセージでした。
もちろんFAX用紙には、問い合わせ機能やアンケートも付いていて、「送らないでください」と言う人が「なぜ送らないでほしいのか」がわかるようになっていました。
すると、10人に一人は「資料はもう送らないでください」のFAXをくれました。
理由はすべて「サービスとは関係のない会社/部署なので」でした。
ちなみに、打ち合わせを依頼してきた人は1%でしたが、FAXを使った人は一人もいませんでした。すべて電話かメールです。
このことから、サービスを必要とする/必要としない、に関わらず、「行動する(FAXまたは問い合わせ)人」と「行動しない人」の割合が同じだとすると、顧客リストの中には、およそ9割の「見込のない顧客」が混ざっていることになります。
したがって、この後の展開としては、メッセージの修正によって「行動する人」の率を上げることと、「見込のない顧客」を(私が作った)高機能顧客DBから排除していくことが考えられます。
そうすれば、次回以降の無駄なDMが減り、さらに、反応率が上がることで効率アップを期待できます。
さて、ここで、
「メッセージを封筒に書くぐらいなら、外から中身が見えるようにすればいいじゃないか!」
と思われた方もいらっしゃるでしょう。
まさに、その通り。私も試しました。
(ジャジャーン)「透明封筒!」
しかしながら、これが大失敗。
「中身が見えたほうがゴミになりにくいだろう」と考えて使ったのですが、反応ゼロ。内容が「資料請求の申し込み」で、2ステップ (( 購入までに2回のアクションが必要なマーケティング )) だったのも原因の一つだと思いますが。
中身が見えると、秘書が社長に内容を簡単に説明できるので、
秘書:「営業のDMみたいなんですけど、***の資料、必要ですか?」
社長:「え、よくわからないけど、いらないでしょ。忙しいし。」
てなことになったのではないかと思われます。
BtoCならまた違うと思いますが、透明封筒はちょっと「軽い感じ」なりますので、その辺りにも注意が必要だと思います。
「開封していただくための工夫」の3および4の手法としては、「大きい」、「重たい」、「分厚い」DMにする、というやり方があります。
私は、A4の紙がそのまま入る封筒に、20ページぐらいの資料をクリアファイルとともに入れていました。
それで、とりあえず、そのままでは捨てにくくなるようです。
(他にも、なにかゴツゴツしたものを入れるなどのやり方もあります。)
もちろん、すべての資料を社長が読んでくれるわけはないので、社長向けのメッセージを一枚、入れていました。私のDMでは、この「社長向けの一枚」がミソだったことは言うまでもありません。
この一枚は「DMを開封してもらう」ために入れているものではないので、中身については追って解説していこうと思います。
DMの一生
DMとはダイレクトメールのこと。
- 宛名の住所に届けられる
- 秘書にスクリーニングされる
- ターゲットにリーチ
- 開封される
- 見られる(興味を引く)
- 読まれる(つい引き込まれる)
- さらに読まれる(共感する)
- 納得される
- (熟成される)
- 担当者に回される
- (熟成される)
- 問い合わせに使われる
が、DMの一生です。
市販されている会社職員録などを使うと、まれに生まれずに戻ってくるものもありますので、並行して会社のホームページなども参照すると良いと思います。これが結構大変な作業なのですが。
宛名にはだれを書けばよいのか?
あくまで私のBtoBマーケティングの経験上ですが、
「DMは社長もしくはそれに近い権限を持つ人に送れ」
が鉄則です。
まず、かなりの権限を持たされている人でないと、自分で判断して外部業者に問い合わせるということはほとんどしません。
さらに、社長は「会社を一番大切に思っている人」なので、自社にとって価値あるサービスだと思えば、ほとんどの場合送った資料を適切な担当者に渡してくれます。
そして、社長から資料を渡された担当者は「社長命令」なのでほぼ間違いなく行動します。
そういうルートを通った場合には、打ち合わせに行くと「社長とはどのような関係なんですか?」と聞かれます。「え、無関係ですが。」と答えるのはちょっと気持ち良いですよ。ちなみに、このやり方は、その後の成約率とは関係なさそうです。
もちろん、自分で問い合わせてくる方もいらっしゃいます。
以前、誰もが知っている大手電機メーカーの専務から私宛の電話があった時はちょっとビビりました。
この「社長に送る」というのには、他にもいくつか理由があります。
それは、
- 部長以下クラスだと部署名と氏名を仕入れるのが難しい場合が多い
- 仮に部署名と氏名がわかったとしても、その部署が何をやっている部署なのかは、外部からは判断がつかない(誰に送ればよいかわからない)
- 実際にマーケティングを行った結果として、送った相手から問い合わせが来たことがほとんどなかった(ほとんどは別の人が問い合わせてきた)
です。
大切なのでもう一度。
「DMは社長もしくはそれに近い権限を持つ人に送れ」
です。